2013年10月6日 第4回公開講座を開催しました

講演・社会啓発

2013.10.06

  • 2013年10月6日 第4回公開講座を開催しました

千葉市文化センターにて、第4回公開講座を開催しました。今回のテーマは『復学』でした。

去る平成25年10月 6日(日)千葉市文化センターにて、第4回公開講座を開催しました。今回のテーマは『復学』でした。最初に種山先生(千葉県こども病院血液腫瘍科医師)から小児がんに関する基礎知識に関してご講演を頂きました。小児がんと成人のがんとの違いや小児がんの治療を受けた子どもが復学する時に留意することなどについて分かりやすくお話頂きました。次に関先生(埼玉大学教育学部学校保健学講座准教授)から欧米と日本の病院や教育の違い、学校の現状についてご講演頂きました。学校の現状については、『病気の理解が困難』『個別対応する時間や人、予算が不足している』『問題が生じた時に責任が生じる事への不安』『保護者への対応の難しさ』『学校内・外の連携の難しさ』など、養護教諭の先生が抱えている具体的な問題や今後の課題をお話頂きました。さらに、杉山先生(千葉県立袖ヶ浦特別支援学校教諭)から、前籍校にスムーズに戻る為に実践した具体例について紹介して頂きました。特に学校に戻る前に様々な職種で開催した合同カンファレンス(保護者,小学校:担任、校長、養護教諭,教育委員会の担当者,院内学級:学級担任、部長,病院:主治医、看護師)は、親と前籍校の先生の復学への不安を軽減する効果が高いと話して下さいました。
今回の公開講座は、千葉県教育委員会、千葉市教育委員会からご後援頂けたおかげで、小児がんの子どもの親や医療職のみでなく、養護教諭や特別支援学校の教師の方々、千葉市や千葉県の教育委員会の方々、将来養護教諭を目指している学生など多くの教育関係の参加がありました。さらには一般のご父兄の方々、地域の内科医、県の健康作り支援課からなど、様々な立場の方が60余名参加されました。質疑応答では、小児がんの保護者の方からの質問に、教育委員会の方や特別支援学校の校長先生が丁寧に答えて下さいました。詳細については、会員雑誌で報告いたします。今回の公開講座を通して、小児がんの子どもの『教育』に関連する多職種が一同に集う機会がもてたことは、お互いの理解を進め、今後の連携につながる一歩だったと思います。
(文責 小川純子)

講座資料:小児がんってどんな病気?(PDFファイルで開きます)